品質管理(建築・産業カンパニー)

試行錯誤と創意工夫を重ね、各々が理想とする品質管理を追い求める。

矢田 健大 建築・産業カンパニー SCM統括部 藤沢工場 品質保証課
2022年入社 品質管理

数百社にのぼる部品サプライヤを管理

私は調達部品の品質管理業務を担当しています。国内外のサプライヤから入荷した部品を検査し、不適合が発生した場合の原因調査および改善策の立案・導入が主な取り組みです。管理対象は、膨大な種類の標準ポンプ製品に組み込まれる部品全般。多種多様な部品ひとつひとつについて不良の発生源を調べていくのですが、当然のことながら原因は一様ではありません。図面の見方に誤りがあるのか、加工機への部材の取り付け方が悪いのか、はたまた検査方法に問題があるのか・・・綿密なヒアリングと調査により原因を見極めつつ、対応可能な改善策をサプライヤとともに探っていきます。

部品メーカと一口にいっても、扱う素材も加工法も千差万別。私は製造現場の経験がないため苦労することも多々ありますが、必要に応じて社内の設計や製造エンジニアの方々にアドバイスを求めながら、全社を挙げて取り組む品質改善活動への貢献を目指しています。

海外メーカの意識改革を図り品質を底上げ

海外のサプライヤは、やはり日本のメーカとは品質に対する考え方が異なるため、難しい交渉を迫られることもあります。例えばこちらからの要求に対して「そこまでの精度は必要ないのでは?」といった疑問が出た場合、社内の設計技術者に連絡して「ここの公差は適切ですか?またそれはなぜですか?」と情報の根拠を明らかにしてから、再度見直しを依頼するなど、あの手この手を使って交渉を進めていきます。

過去にイタリアのサプライヤにお願いしていたプレス加工品に溶接不良が出たケースでは、さらにその先のインドの二次サプライヤも巻き込み、問題解決に数ヶ月を要したケースもありました。私たちは不適合改善の意義を丁寧に説明しながら、粘り強く協力を取り付けていきます。

これら努力の甲斐あって、昨年の不良率は直近7年のうちで最も低い数字を記録しました。仕事の成果がロスコスト削減という形で目に見えるので、苦労は多いもののその分やりがいも大きいと感じています。

一段上の品質管理を目指し、外観検査の自動化に挑む

調達部品の品質管理には、未解決の根本的な課題があります。それは年に何百万、何千万個と届く部品をすべて検査できないという点です。現行の目視による抜き取り検査では、製造時に不良が見つかるという事態を完全に防ぐことはできません。

そこで私は現在、大学時代の研究を生かしディープラーニングを用いた外観検査の自動化に取り組んでいます。現在はまだ不良サンプルをAIに学習させている段階ですが、ゆくゆくは現場への実装を実現させて積年の課題解決に貢献していきたいです。

その他にも私は再発予防を徹底するなど、自分なりに「もっとこうしたらよくなるのでは?」という工夫を日々重ねています。私の所属部署では、品質改善へのアプローチは各メンバーに一任されています。こうした裁量の大きさは、裏を返せば「これからの品質管理はこうあるべき」というビジョンを持ち、それを追求する姿勢が重要だということ。

新しい取り組みに挑む際は、経験豊かなベテランがサポートします。あなたの経験やアイデアを生かして、次世代の品質管理を一緒に実現していきましょう。

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